指導方針
目標は「短期間で高度な暗算力を身に付ける」ことです
受験や仕事、日常生活の様々なシーンで役立つのは、一生ものの高度な暗算力を身に付けることと考えています。
その過程では得られる「力」は多くあります。 そろばんの技能をはじめ、高い「集中力」や壁を乗り越える「忍耐力」、「楽しく取り組める力」や「モチベーションを高める力」も身に付けることが欠かせません。
それらをバランスよく伸ばすことを含めて目標だけをシンプルに表すと、「短期間に1級以上の暗算力が身に付く」こと、それが当校に通っていただく意義であり、私たち講師の使命だと定義しています。
そろばん指導に対する5つの基本的な考え
芸術系や運動系などの生まれつきの影響が比較的大きいものと違い、習得スピードに個人差はあるものの、訓練さえすれば誰でも高い計算力を確実に獲得できます。自転車に乗ったり、九九を覚えたりするのと同じです。
これは地味なようで実はそろばんのスゴイことの一つだと考えています。私たちの役割は、そのそろばんの特性を活かした正しい指導をすることです。
もし、全く伸びないようなことがあるならば、実際に自転車にまたがらないで、座学で自転車の練習をしているように練習の方法に何か間違いがあるということ、生徒さんの資質ではなく、訓練法(指導)に何か課題があると考えます。
「嬉しい」……何か得た時に、はじめて感じること。条件付き。例えば、「6級検定に合格して嬉しい」 |
「楽しい」……何も得ずとも無条件に感じること。例えば、「そろばんパチパチ弾く音が楽しい」 |
だから、「嬉しい」を得ることだけに偏って追い求めてしまうのは余計なストレスを溜め込む原因にもなってしまいます。そうなると、伸び悩んだりした時に踏ん張ることができなかったり、「ダメだったらどうしよう・・・」と緊張に弱い体質になったりしてしまいます。「そろばん楽しい!」の土台があっての「嬉しい」。生徒さんの成長に必要なのは、この「嬉しい」と「楽しい」の両方です。私たちが指導において、常に意識していることです。
※具体的な内容は別ページの「渋谷式とは」をご参照ください。
正しい技能 |
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実は、そろばんのやり方(技能)、演習問題、検定レベルは珠算塾によって異なります。どの方法が優れている、正解というわけでは無く、そろばん習得の目的毎に最適な方法があると言えます。 当校では、「短期間に高度な暗算力を身に付ける」ための技能を標準化し、統一した指導を行っています。 |
適切な負荷 |
そろばんは「考えて理解する」比重が高い勉強と違い、自転車の練習のように「身体で覚える」ものです。本人が演習することでしか成長しません。級位毎に、新たなやり方さえ覚えれば、後は繰り返しの演習あるのみです。質の高い演習とは、個人毎に違いますが、重すぎず、軽すぎない、頑張れば乗り越えられる適切な負荷をかけ続けることです。 |
時間制限 |
計算力は、「速さ」と「正確さ」の2つが揃ってそのレベルが決まります。どちらが欠けても全く役に立ちません。 当校は授業1コマの時間はもちろん、演習単位に厳密に時間を区切ります。時間制限の有無で演習の質は大きく違ってきます。時間制限があるからこそ、緊張感が生まれ、成長に必要な負荷となります。当校では、幼稚園のクラスから時間感覚を養う訓練をします。 |
目標達成力を付けるためには、仕組みが必要です。具体的には、大目標から月次目標、毎回の授業での目標、その計画を生徒自身が立て、その結果を振り返って反省、次に活かす仕組みがあります。私たち講師は目標のコミット、そして、結果と反省について指摘・指示を行い、生徒と意識合わせを行います。
当校では、授業ごとに「先生、今日は何やるの?」という進め方ではありません。計画を立て、振り返り反省を繰り返すことにより、先のことを自分で決めて実行することが当たり前となり、目標を達成するためにどうすれば?という考え方が身に付き、モチベーションも向上します。暗算力と同様にそろばん以外の取り組みでも非常に役立つスキルです。
その見極めに誤った「思い込み」や「先入観」が入らないよう、徹底したデータ主義を取っています。情報システムを活用し、どんな指導をしたら、どんな結果だったかをデータとして蓄積、分析し、その上で仮説、検証を繰り返して標準として採用するかどうかの判断を行っています。データをきちんと取ると、私たちの感覚や一般的な常識と反対の結果となることも珍しくありません。
生徒さんと私たち講師はあくまで人間同士、「アナログ」の世界です。当然ながら、「思いやり」や「優しさ」などが大切だと考えています。一方、このように「デジタル」で論理的に処理した方がいいこともあります。