• (1)高度な暗算力への技術標準
  • (3)「はじめ!」…一斉号令による授業進行
  • (5)目標達成力強化のログノート
  • (2)技能の「積上げ」のカリキュラム
  • (4)実践テキスト「そろばんマスター」
  • (6)生徒一人ひとりを管理する仕組み

高度な暗算力を身に付けるための技能標準

そろばんの計算方法、技能は大きなことから細かいこと、初級から上級レベルまで様々な種類があります。
当校では、「高度な暗算力」を身に付けるために、以下を重視し、標準化した指導を行っています。
上級まで通用する
初級レベルでは簡単に覚えられて解けるやり方や計算方法であっても、桁が増えてスピードが必要な上級レベルになると歯が立たなくなることが少なくありません。
例えば、 「問題がこのパターンの時はこの計算方法を使う」というように、条件によってやり方が変わるようなやり方は理解しやすい反面、問題ごとにいちいちアタマで条件を考えなくてはならず、その手順が定着してしまうと、上級のスピードについてこれなくなります。「渋谷式」はたとえ初級で苦戦しても、上級まで通用する計算方法を採用しています。
暗算に有利
暗算は「イチ・タス・ニ」と言語処理をするのではなく、脳内でそろばんの画像イメージで処理します。これを一般的には「そろばん式暗算」と言い、言語を司る左脳ではなく右脳を使います。大きな数でも正確・瞬時に計算できます。そろばんが右脳を鍛え、「賢くなる」とされている理由でもあります。
だから、暗算ができるためには、先に珠算(そろばんを使った計算)を習得する必要があります。ただし、珠算の計算方法によっては暗算の際、逆に画像を浮かべることが難しくなる方法もあります。
また、暗算をはじめるタイミング、初級レベルから珠算と暗算の進捗の関連も気を付けないと、「珠算はできても暗算ができない」ということになってしまいます。「渋谷式」は珠算止まりでは意味が無いと考え、暗算に有利な技能標準を採用しています。
算数や数学への応用
そろばんは数字が形として目に見えるので、自然と数の感覚が身に付きます。ただし、学校で同時に算数を学習することを考慮した計算方法を指導しないと、算数に強くなるどころか逆に混乱させる危険性があります。また、算数、のちの数学にも通用する数の概念を身に付ける必要があるとも考えています。
例えば、152という数字、1・5・2という「数字の羅列」と、1は百の位・5は十の位・2は一の位という「位」、普通は「数字の羅列」と「位」の2つを区別なく同時に認識しますが、そろばんを正しく身に付けると、この2つは自然と区別されます(内容は省略します)。
これは算数の応用問題で単位(例えばkmとm)を合わせたり、後に数学や物理で指数や対数を扱ったりする際に有利になります。「渋谷式」は算数、数学への応用を考慮した技能標準です。

技能の「積上げ」を重視したカリキュラム

そろばんでは珍しいかもしれませんが、当校ではカリキュラムを定めています。
上級に達するまでの道のりで、長期に停滞してしまう1番の原因は「積上げ」ができていないことです。初級の問題はとても簡単なので、そろばんを使わなくてもアタマで筆算ができれば楽に合格点が取れてしまいます。
しかし、中級以上になるとそれが通用しなくなり、長期に進級できずにやる気も失い、いざそろばんを使おうとしても指がついていかないという悪循環に陥ってしまいます。そこで、「積上げ」によって確実に成長するようなカリキュラムを定めています。
反射的に計算処理するまでのプロセス
目指すところは、「アタマで考えることなく、反射的に計算処理する」ようになることですが、いきなりはとても無理なので、級位や種目毎に何を習得していくのか、そのステップを定めています。 答が合っているかどうかより、運指(そろばんの弾き方)が重要です。
〔やり方や考え方を理解 → 正しい運指を覚える → 繰り返し訓練 → 反射的に処理〕
進級期間の目安となる「標準期間」
そろばんを始めた年齢、週何回教室に通うかによって、級位毎にどのくらいの期間で修了(合格)を目指すべきかの目安として標準期間を定めています。
生徒さんは目標を定める元となり、講師は進捗を客観的に捉える指標となります。保護者様もお子さまがどのくらい頑張っているか共有することができます。
検定試験もカリキュラムの一部
検定試験もカリキュラムの一部と言えます。当校の検定試験は、当校加盟の日本珠算連盟(※1) の問題仕様ですが、通常の問題は基礎レベルから九九を覚えている前提であったり、暗算との連動が薄かったりするため、初級レベル問題は当校のカリキュラムに合わせた試験問題としています。3級以上は全員商工会議所で日商検定(※2) をうけてもらいます。
※1 珠算三大連盟と呼ばれる連盟の一つで、最も歴史がある連盟。
※2 そろばんで唯一、「半公的資格」と呼ばれる日商検定の協賛連盟試験。
(主催:日本商工会議所 後援:文部科学省 協賛:日本珠算連盟)

「はじめ!」……一斉号令で進行する授業

チャイルドクラス タイムボード時間の区切り方は習い事によって様々です。「好きな時間に来て、個人別にキリのいいところまでやる」というスタイルもありますが、当校は学校の授業のように開始、終了時刻が決まっていて全体の挨拶に始まり、挨拶に終わります。
そして、授業では、演習や答合わせ、その他全て分単位に厳密なタイムスケジュールが組まれ、「はじめ!」「そこまで!」と全体の一斉号令によって進行します。武道の試合のようなイメージです。
時間を区切る、制限することは、成長に必要な適切な負荷となる他、場の緊張感や全体の一体感による規律を作りだす重要な要素です。「渋谷式」は時間をとても大切に扱います。

「渋谷式」を実践するテキスト、「そろばんマスター」

「渋谷式」を実践するためのオリジナルテキスト、名前は「そろばんマスター」です。
「渋谷式」を実践する
「渋谷式」を実践するための技術標準に沿って、カリキュラムを進めていくのが「そろばんマスター」です。
各級位毎に、新たな技能の説明とそれを身に付けるための演習、模試というシンプルなつくりです。模試で2回合格できれば検定受験の権利が得られます。
生徒それぞれの習得スピードに応じて
習得スピードには個人差がありますが、「そろばんマスター」は個人別に最適な負荷(演習量)となるような仕組みになっています。
演習の結果によって、繰り返してしっかり積上げを続けるか、スキップして早く検定に進めるか分岐する、などの工夫がなされています。生徒それぞれの習得スピードに応じて、最適な演習量で着実にスキルアップするのが「そろばんマスター」です。
そろばんマスター

「ログノート」で目標達成力を伸ばす

ログノート「ログノート」とは、生徒さんが自ら、大目標・月次目標を定め、それに向けた毎回の授業の計画を立てて実績を管理するための教材です。テキストの「そろばんマスター」の演習と連動する仕組みになっています。目標達成力を伸ばすには、先ず、自ら目標を定めて活字にする、そして、講師とコミットするところがスタートです。更に、目標を意識しつつ、毎回の演習や模試の実績を自らきちんと振り返り、反省する、それを繰り返すことによって自立心が養われ、目標を立てて達成しようという意志、その方法が身に付きます。

生徒一人ひとりをしっかり管理する仕組み

生徒さん一人一人をしっかり管理「渋谷式」は、効果的な演習を多くこなすことを重視しています。講師の役割は、生徒さんに基本のやり方を理解させ、「あとはひたすら練習あるのみ」の状態にすること、そして、演習状況をチェックして運指やスピード等の課題を発見し、早期解決に導くことです。だから、講師が同じ生徒さんに毎回ずっと付きっきりになることは逆に講師の指導がうまくできていない、演習の邪魔をし、成長の妨げになっていると考えています。
限られた授業時間を有効に使うために、講師は生徒さん一人ひとり個別にカルテを作成しています。個人別に指導計画を立て、カリキュラムの進捗状況や課題を把握するためです。また、指導する生徒さんに偏りが無いようにするためでもあります。検定結果についても、進み・遅れを逐一チェックして指導計画に活かすようにしています。更に、講師によってバラつきがないように各校講師の指導状況と成果については、常に指導品質を本部でもチェックしています。
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